2月24日、アンガウル州サパン墓地にて慰霊式典が執り行われた。小野大使が式典に出席し、戦没者への追悼メッセージを朗読した。今回、チームは5体の遺骨を火葬後、日本に送還する。アンガウル州からの遺骨送還は今回が初めてである。

学校開設の祝賀が海難事故の悲劇に変わったという話。
以下和訳
行方不明者の捜索再開へ
アイランド・タイムズ 2026年1月27日
アンガウル沖でボート転覆事故:1名行方不明
1月23日、アンガウル島沖で乗客12名を乗せたボートが転覆。8名が生存、3名が死亡、1名が依然行方不明。PMAir、米海軍、海洋法執行機関の支援による捜索救助活動が継続中。
L.N. レクライ記者
パラオ・コロール(2026年1月27日)— アンガウル沖で発生したボート転覆事故の行方不明者捜索が1月26日(日)に再開されたが、司法省によれば新たな進展なく終了した。
アンガウル沿岸から撮影された短編動画クリップ。波に襲われて転覆する直前、12人の乗客を乗せたボートの様子。
当局によると、視界不良と荒れた海況のため、捜索救助活動は午後5時頃に中断された。天候が許せば本日中に再開される見込み。
この作戦にはPMAir、米海軍P-8監視機、海上法執行艇が支援に当たっている。
事故は1月23日(金)、アンガウル島で祝賀行事として始まった一日が悲劇へと変わった際に発生した。地域住民は、幼稚園から中学2年生までを対象とし、オンライン高校・大学プログラムの学生も支援する新装小学校の再開を記念するテープカット式典に集まっていた。
その日遅く、12人の乗客(ほぼ全員が同校改修工事の建設作業員)を乗せた全長38フィートのボートがアンガウル島からコロール島に向けて出航した。船は港からさほど遠くない、危険で悪名高いアンガウールの海上航路付近で転覆した。岸辺にいた人々が、大波が船を覆う様子を動画に収めている。
当局の報告によると、乗客8名が泳いで岸までたどり着いた。現場で2名の死亡が確認された。別の犠牲者は病院搬送後に死亡し、1名の乗客は依然として行方不明となっている。
転覆後、生存者はアンガウル島からコロールへ空輸され、空港で待機していた救急車で病院へ搬送された。死亡した2名の遺体は海洋法執行船により回収されコロールへ運ばれた。
当局によると、乗船者12名のうち9名がフィリピン国籍者であった。このうち3名の死亡が確認され、1名が依然として行方不明となっている。
アンガウルの事を調べていて見つけたJICAの報告書。



放置されている日本人墓地とアンガウル州旗
自民党青年局がパラオを訪ねたら白い砂浜でバーベキューなどしてはいけない。そんな事は早く直行便を就航させて、プライベートで、家族と一緒に行ってやることだ。
さて、自民党青年局のパラオ訪問が観光旅行にならないような提案が後2つある。
米軍のレーダー基地と中国マフィアのカジノリゾートを巡るアンガウル州の開発問題だ。
パラオに米軍レーダー基地が設置されつつあることは自民党青年局は理解しているであろうか?同じ場所、アンガウル州には以前からカジノリゾート開発の話があったが、数年前に中国の三合会に99年の土地リースがされたとの報道があった。
最近米軍の建設工事に対し、環境アセスメント(破壊)や請負会社についてアンガウル州政府がパラオ政府、米国政府、米国請負業者、パラオ環境保護委員会(EQPB)に対して訴訟を起こした。
Angaur State sues Palau, US, and US military contractors over TACMOR Project - Island Times
この訴訟に関し、伝統的首長グループからはアンガウル島民は事前に知らされていないし、米軍の開発は島に利益をもたらすと反対の署名をしている。パラオ憲法では伝統的首長の役割が明記されている。
そして、8月2日パラオ裁判所が、アンガウル州政府による一時的な禁止命令の要求を拒否する命令を発行。
Court denies TRO request in the Angaur case,Angaur citizens divided on the lawsuit - Island Times
ポイントは2つある。米軍レーダー基地は日本を含む西太平洋、インド太平洋全体の安全保障も問題であり日米同盟が強化されつつある日本の問題でる。パラオ政府だけでなく現地米軍、米国政府との意見交換は必須だ。
もう一点はアンガウルと日本の歴史的関係である。日本統治時代にはリン鉱石開発がされ、日本人の墓が荒れ果てた状態で放置されている。アンガウル住民はコロールにもいるはずだから自民党青年局のメンバーは意見を聞く機会を持ったらどうであろうか?
・・・
When the LDP Youth Division visits Palau, they should not be barbecuing on the white sandy beaches. It should start direct flights as soon as possible, and go there privately and with their families.
Now, there are two more proposals to ensure that the LDP Youth Bureau's visit to Palau does not turn into a sightseeing trip.
These are the US military radar base and the development issue in the state of Angaur over the Chinese mafia's casino resort.
Does the LDP Youth Division understand that a US military radar base is being established in Palau? There has long been talk of developing a casino resort in the same location, in the state of Angaur, but it was reported a few years ago that a 99-year land lease had been granted to the Chinese Mafia.
Recently, the Angaur State Government filed a lawsuit against the Palau Government, the US Government, the US contractor and the Palau Environmental Protection Board (EQPB) over environmental assessments (destruction) and contractors for the US construction work.
In relation to the lawsuit, Angaur islanders have signed a petition against the lawsuit from the Traditional Chiefs Group, saying that they were not informed in advance and that the US military development would benefit the island. The role of traditional chiefs is enshrined in the Palau Constitution.
Then, on 2 August, the Palau Court issued an order denying the Angaur State Government's request for a temporary restraining order.
There are two key points.
The US radar base is also a security issue for the entire Western Pacific and Indo-Pacific region, including Japan, and is a problem for Japan, where the Japan-US alliance is being strengthened. It is essential to exchange views not only with the Palau Government, but also with the local US military and the US Government.
The other point is the historical relationship between Angaur and Japan. During the Japanese occupation, phosphate exploitation was carried out and Japanese graves were left in a state of disrepair. The LDP Youth Division members should have the opportunity to listen to the opinions of the Angaur people, as there must be some of them in Koror.
パラオアンガウル州で日本語が公用語なワケ?それがフツーだから。
ネトウヨを一刀両断の学術研究をツイッター、Spaceで紹介しました。
https://twitter.com/i/spaces/1rmxPkOrLzyJN?s=20
まずはパラオの日本語借用語を研究され本も出した今村圭介さんの論文。
日本語が公用語として定められている世界唯一の憲法 ―パラオ共和国アンガウル州憲法―
ダニエル・ロング 今村 圭介
http://nihongo.hum.tmu.ac.jp/~long/longzemi/201503b.pdf
パラオにある16の州とパラオ国憲法にある言語の記述を抽出し分析。さらに現地ヒアリングを行った内容。下記の本論文から引用した8点が重要。
パラオ語に日本語起源の借用語が多いことはよく知られているが、とりわけ政治、 経済、行政などに関する多くのパラオ語は日本語起源のものである。つまり、これ らの分野において日本語は必要不可欠であった。
故 Carlos Hiroshi Salii 弁護士(元 EU 大使)によれば「投票権を行使するのに日本 語が必要であった」(山上博信の聞き取りによる情報)。図3は 1996 年 9 月 24 日の sengkio(選挙)の投票用紙で、kohosia(候補者)の氏名がアルファベットと片仮 名の両方で記されていることが分かる。
州憲法が書かれた時の長老たちは、ほぼ全員日本語が流暢に話せた(ロング&今村 2013)。憲法の署名はカタカナ表記が多い。その例として図4のカヤンゲル州憲法 を参照されたい。
4. アンガウル島では戦後育ちの人ですら日本語を少ししゃべれる人が複数いた(ロング&今村(近刊)。 Victorio Uherbelau は“Speaking Japanese was hutsu”(日本語をしゃべることは普通だった)と語った。
アンガウル島は戦後にも日本との強い関係が保たれたため、日本語が使われること
もあった。1940 年代なかばから 1950 年代なかばまでの約 10 年間、燐鉱石採掘の
産業によって多数の日本人が島で暮らしていた。
1960~70 年代にも日本人来島者がいた。ほとんどはかつて(戦前・戦後)アンガ
ウルで暮らした経験のある人々であった。
戦前にサイパンの人々がアンガウル島で生活していた(図5の地図には「サイパン
村」が明記されている)。戦後にチュークの人々が労働者としてアンガウルに滞在 していた。そのため、戦前・戦後ともに日本語は日本人と話す時に使うものだけで はなく、非母語話者同士の共通言語という重要な役割を果たしていたのである。
上記の1,2,3はパラオ全土と共通していた事情であるが、4,5,6,7はパ ラオ全体ではなく、アンガウル州だけの特殊な事情であった。
そして結論として日本語を公用語とすることが当たり前であった、すなわち巷のネトウヨが勘違いしているような「親日」だからというわけではないことを明確にしている。(当方の認識の範囲では親日でない、というわけでもなさそうである。)
以下本論から引用。
…直接憲法制定会議に出席していた人を含め、 多数の関係者から話しが聞けたにも関わらず、日本語を公用語にしたという明確な理由 が得られなかった。「いや、なんとなく公用語に日本語を含めた」という消極的な証言し かなかった。最初は、これで調査が失敗したと考えていたが、聞き取りを進めているうちに、「特別な理由もなかったほどアンガウル島民にとって日本語が身近な存在だった」 ということが明らかになってきた。言い換えれば、憲法制定当時のアンガウル島の環境 では、アメリカ統治下での英語使用と同様に日本語使用が自然であり、公用語への選定 に特別な理由がないこと自体が大きな理由となっているのである。
次に紹介したのは山上博信氏の二つの発表メモのような文書である。
タイトル:パラオ共和国アンガウル州憲法で「日本語」が公用語の一つとされた事情http://iminseisaku.org/top/conference/121208_yamagami.pdf
タイトル:パラオ共和国アンガウル州憲法で「日本語」が公用語の一つとされた事情(2)
http://iminseisaku.org/top/conference/130512_yamagami.pdf
今村氏の論文と重なる部分が多いが、問題意識はまともな学術調査もされていない同案件をインターネットなどでいい加減な情報が拡散し、さらにパラオ内でも同様な議論がされていることを指摘している。
興味深いのが戦後、日本人によるリン鉱石の採掘と警察隊が派遣されたことである。そして米国管理にあった小笠原との交流もアンガウルの特徴的歴史の一つであろう。以下論文から引用。
敗戦後,南洋群島の邦人移民は全員引き揚げたが,連合国軍総司令部(以下,「SCAP」と言う。)により,燐鉱開発株式会社(英文略称「PMC;Phosphate Mining Company,パラ オでは「リンゴー」)が設立され,日本人により 1956 年まで採掘された。SCAPは,警 察予備隊が設立される前の日本警察隊に対しても派遣警備を命じている。
アンガウル島民は,戦後も永らく日本人(特に「返還前の小笠原島人」)と交流したと言 える。
米国の占領政策は日本に対する政策を含め、興味深い。日本の重要な海洋パワーである海上保安庁、水産庁は1948年の占領下、米国が創設したものなのだが、米国人はほとんど知らない。無責任な国家である。
機械訳
公安調査庁SAR作戦の最新情報
2023年3月4日(土)10:00-米国沿岸警備隊は、捜索救助活動の調整役として、ペリリュー州ロバーツ知事やアンガウル州民など、捜索救助活動にボランティアとして参加している船舶レメリクII、ブル、SSCクサウタグボートや個人船主の活動を調整する役割を担っています。また、PMAやシードラゴンの航空支援も含めての調整です。
シニア副大統領兼法務大臣は、SARオペレーションが継続される中、行方不明者とその家族のために祈りを捧げるよう、国民に呼びかけています。